2025/6/4
ストレッチ後に揉み返しを起こすのは、自身が持つ柔軟性以上の負荷により筋肉が引き伸ばされ損傷を起こすからです。固くなった筋肉は、伸張反射という防御反応により、伸ばされることを嫌います。特に、体がこわばっている方、体調がすぐれない方へストレッチやマッサージをすると負担になり、筋繊維は壊れます。さらに筋繊維は脊髄を介した反射の防御反応(伸張反射)を起こし、傷つけられた分、興奮しもっと固くなろうとします。
この脊髄を介した反射は、背中にある交感神経幹を興奮させ、自律神経が緊張し、身体を守ろうと筋肉が緊張しこわばります。これらの反応は、余り知られてない専門的な内容ですが、医師、歯科医師、理学療法士、柔道整復師など医療系の学校を出た人間であれば1年目の生理学で学ぶ内容です。
知らない人は、筋肉が固いからマッサージやストレッチをすればほぐれると思っても、実は体を傷つける行為だったりするのです。
健康な体になりたい場合は、一歩踏み込んだ体の仕組みを知る事が重要です。
筋肉を引き伸ばすストレッチで起こる体内の反応を解説します。
主に以下の4つが起こります。
があります。筋肉は、引き伸ばされることで反射を起こし縮まろうとします。皆さんが感じる突っ張って伸びない感覚です。
これは、これ以上伸びないように脊髄を介した反射として無意識に行われます。同時に自律神経系の交感神経系が戦う反応として興奮し始めます。結果、アドレナリンが出て血流が一時的に増え、運動しやすい筋肉の状態を作ります。
ストレッチ後に揉み返しを感じるのは、オーバーワークが原因です。あなたの持っている運動能力を超えたストレッチによる負担が、筋繊維を破壊しています。
良くストレッチによる
と呼ばれるものは、アドレナリンによる興奮により疲労を感じなくなったものだったり、ストレッチによる適度な疲労により反射的に休みやすくなるものをリラックスしたと思い込んでいる可能性が高いのです。
運動強度を上げたい、怪我の予防をしたい人には、ストレッチが有効になりますが、体が弱っていて何らかの回復方法を探しているのであれば、他の視点からのアプローチを取り入れましょう。
強い運動強度に耐えられる方は、ストレッチで揉み返しを起こすことはありません。もし、ストレッチ程の軽い刺激で揉み返しを起こす方は、ストレッチに耐えられない体質です。ストレッチで揉み返しを起こすあなたは、ストレッチで疲労回復やコリ、節々の痛みを取り除こうとしていた事でしょう。
しかし、筋肉のこわばりは様々な事がかかわり、他の視点から見るとストレッチに頼らなくても効果的な方法が沢山あります。
例えば
近年、農薬や添加物の摂取により自律神経や内臓への負荷により体がこわばる事が報告されています。これが、血流不足に繋がり体をこわばらせます。無添加、無農薬の食べ物や消化しやすい食べ物に変えるだけでも、疲労回復、こわばりの回復が見込めます。
また、入浴や寝具、白湯などで体を温める事でも、疲労回復、精神安定、コリやこわばりに効果的です。
そして、一番重要なのは、積極的に何もしない退屈な時間や、体を休める習慣を意図的に作る事です。
強度な運動をしている方も、もしかすると思っているより弱ってきているかもしれません。ぜひ広い視野を持って、御自身と向き合ってみてください。
自分で取り組むのが大変な場合は、オステオパシーなど無意識の自律神経へ直接アプローチできる施術を受けるもの一つの手です。
鈴木 友貴(すずき ともたか)
柔道整復師・はり師・きゅう師(国家資格)
仙台市若林区生まれ・仙台市太白区育ち
オステオパシー歴14年東洋医学歴20年
地下鉄北四番丁駅徒歩3分 バス停二日町北四番丁駅徒歩3分 グランスポール裏、かとう精肉店のT字路を入った通りにあります。
10:00~20:00(平日昼休み13:00~15:00、最終19:30、土曜日は最終16:30)
定休日 水曜・日曜・祝日・当院指定日